古今東西、歴史を振り返っても、繁栄が永遠に続いた国や企業はありません。
栄えて、衰える。
規模が大きければその変化には長い時間がかかりますが、個人の人生ではもっと短いサイクルで起こります。
仕事がうまくいっている。
収入が増えている。
良い家に住めるようになった。
大切な人ができた。
そんな状態が何年か続くと、それが当たり前になってきます。
「これからも、きっと続くんだろう」
でも、良い状態を長く続けるには、むしろ良い時ほど自分を律する必要があります。
現状維持を目指すと、少しずつ後退する
私は、長期的に見ると「さらに良くなる」か「悪くなる」かの2つしかないと思っています。
現状維持という選択肢もあるように見えますが、同じ場所に留まり続けるのは意外と難しい。
市場も変わる。
競合も変わる。
技術も変わる。
自分自身も歳を取る。
周囲が動いている以上、自分だけ何も変えなければ、相対的には後退していきます。だから、良い状態を維持するためにも、少しずつ前に進み続ける必要があります。
結果として、「さらに良くなる」ことを目指すことが、「良い状態を続ける」ことにつながるわけです。
良い時ほど、人は省エネになる
ただ、これは言うは易く行うは難しです。
人間はうまくいっている時ほど、少しずつ省エネする方向に向かいます。
会社経営なら、創業当初は必死です。
商品を作る。
集客方法を考える。
勉強する。
失敗したら改善する。
新しいことにも挑戦する。
0→1を作るまでは、それくらいの熱量が必要だからです。
ところが、売上が安定してくると変わります。
それまで熱量10でやっていた仕事を8にしてみる。でも、売上は変わらない。
「なんだ。8でもいけるじゃないか」
今度は6にしてみる。
それでも売上は変わらない。
このあたりから、
「もうそんなに頑張らなくても大丈夫だ」
と思い始めます。
ここが危ないところです。
成果は遅れてやってくる
努力と成果の間にはタイムラグがあります。
今日頑張ったからといって、明日から売上が増えるわけではありません。逆に、今日頑張るのをやめても、明日から売上が落ちるわけでもありません。
過去に作った商品が売れる。
以前からの顧客が買ってくれる。
積み上げたブランドや信用が働く。
過去に書いた記事が検索から人を連れてくる。
過去に作った資産が、しばらく自分を食わせてくれます。
だから、熱量を10から8に落としても何も起きない。6にしても、まだ何も起きない。すると「これで大丈夫なんだ」という誤った学習をしてしまいます。
しかし、その間にも新しい挑戦は減り、商品は古くなり、知識の更新は遅れ、少しずつ競争力が失われているかもしれません。それが数字として表面化するのは、もっと後です。
「毎年、今が人生で一番いい」と言う人がいます。そういう人は、いつも、より最高になるように努力しているものです。最高を更新し続けるから、今が最高なのです。要するに「これでもう大丈夫」「人生余裕」などと思わないこと。そのためには、自分を律することも必要。難しいことですが。