利益率が低いと、ちょっとした変化にも対応できないことが多く、資金ショートを起こしてしまいます。利益率が高いことのデメリットは、ほぼないに等しく、事実上メリットしかありません。
この記事では利益率が高いメリットをご紹介します。
利益率が高いメリット
経営が安定する
年間の平均利益率が50%だとすると、それがたとえ40%、30%に一時的に下がったとしても経営に問題はありません。焦って不要な施策を打ってしまうこともなく、ドンと構えていられます。
会社にお金が残る
今手元資金が豊富にあり、将来的にも入り続けることが予想できる状態。これは大きな強みです。
無借金経営ができる
利益率が高い事業を行っていれば、基本借金をする必要がありません。利息も払う必要がありません。
投資がしやすい
資金が豊富にあれば、同業他社が躊躇するような多額の投資にも対応できます。
広告費の回収が楽
事業の利益率が高いと、高額な広告でもちゃんと利益を回収できる可能性があがります。だから、より手広く広告が打てるのです。
変化に強い
社会に大きな変化が起きても、利益率が高い事業を行っていれば、揺さぶられることはありません。
人の管理が楽
利益率が高いということは、無駄な人件費がないということです。必要な人員だけで事業を回しているので、自ずと少人数になります。そうすると、人の管理の手間やコストも減ります。
利益率が高いデメリットはある?
「必要なところに投資が出来ていないから利益が残った」
もしそういう状態なら、利益率が高いことの悪い面が出ています。例えば、必要な設備や広告に投資できてない、仕事の対価に見合った報酬を提示できてないなど。
外資がよくやる人員削減や赤字部門を売却する手法。これで利益が一時的に残っても、後に開発力や営業力を落としては元も子もありません。持続性のない利益の残し方では意味がありません。
非合理的な投資は避けるべきですが、出すべきところに出した上で利益率が高いのであれば問題はないです。
利益率の高さが強みになっている企業紹介
最後に利益率の高さが強みの源泉となっている企業を紹介します。これらの企業はただ人員削減をしてコストを圧縮しているわけではなくて、必要なところには投資し、その上で利益を残しています。
この経営基盤の強さは他業種であっても参考になるところが大きいです。
アパグループ
・アパグループ、20年11月期は黒字 「狭さ」逆手に踏みとどまる (2ページ目):日経ビジネス電子版
コロナ以前から「お客さんが2〜3割減っても赤字にならない」(元谷氏)と言っていたビジネスモデルが機能している。
キーエンス
・「売上高営業利益率50%」!キーエンスの強さは「販管費の低さ」にあった | 経営指標大全 | ダイヤモンド・オンライン
キーエンスは仕入債務の支払いサイトが短いうえに無借金経営でもあり、自己資本比率は実に95%を超えている。また、9000億円を超えるキャッシュ、8000億円を超える投資有価証券(大部分は信用度の高い公社債など)を保有しており、これら2つだけで売上高5381億円の3倍を超える。
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