野暮ったいウェブデザインの特徴

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弊社(株式会社デザインプラス)では、TCDというWordPressを使ったウェブサイトのテンプレートを開発しています。

TCDは、基本的に日本語を使ったサイトで使用されることを想定しています。しかし、英語や中国語など、他の言語で使用しても違和感のないデザインとなっています。しかし、一方で他社製のWordPressテーマだと、英語に変換するとものすごくダサく感じてしまいます。これはなぜだろうと思い、デザイナーに尋ねてみました。

ウェブデザインやサイト運営に関わる人にとって、導線がいかに大事かがわかる貴重な情報です。

結論から言えば、ページを構成する要素の情報整理ができてないからですね。

導線も含め回遊率を高めるための情報整理がウェブにおけるデザインです。
またレイアウトとは、ランドマップ、ランドスケープをつくるようなものです。
例えば、大きな建物が混在する場所には、大きな道路が通っていて、小さな建物が混在する場所には、小さな道路が通っています。
その区画を整理する要素が、道路であるマージンです。マージンもデザインの要素です。
またその外側には、大きな建物群と小さな建物群の区分けための道路(マージン)も必要になってきますよね。
京都なんかは、歴史や景観の美しささだけでなく、碁盤の目の区画整備が整然とされていて、
その潜在的合理性を肌感覚で感じるから、人は美しいとか心地良いとか感じるのかもしれません。

見出しや小見出し、リード文等、構成するための要素が整理されていなくて、
また道路(マージン)もきちんと区画整備されていないから、
英語サイトにすると粗さやダサさが見えてくるんだと思います。

また、作り手のデザイナー側の問題として、日本語を活字として捉えてるから欧文にすると残念な結果になるんです。
日本語も欧文も含め、フォントタイプとは、レイアウトを構成するデザイン要素のひとつとして捉えるべきです。
日本語フォントには、ゴシック体、明朝体あるように、欧文にも、同じようにセリフ体、サンセリフ体があります。
姿形は違えどデザインを構成する同じ要素です。

あと思うところは、ウェブ系のデザイナーは、フォントに対するデザイン意識が浅すぎる気がします。
対してグラフィック系のデザイナーの方は、まだタイポグラフィに対する造詣が深いと思えます。
フォントタイプをデザイン要素として見てないという意識の差異が、整理不十分な要因をつくりだしてしまうのだと思いますね。

ウェブサイトのデザインは、「街づくり」のようなもの。

パリの凱旋門がなぜ素晴らしいのか。
凱旋門は、中心から放射線状に計12本の道路(中心の道路はシャンゼリゼ通りなど2本)が中心から広がっています。導線が「凱旋門が主役」であることを示している。言葉にしなくてもわかる。

「この要素が入っていればいいんでしょ」「間が空いてればいいんでしょ」的なコントラストのないウェブデザインは、窮屈感を覚えます。まるで郊外住宅地やニュータウンのように。

合理性だけを考えて住宅や生活施設を詰め込むと、どこも同じになってしまいます。なんの創造性もありません。

ウェブサイトも同じで、WordPressテーマなどのウェブテンプレートも「とにかく必要施設を詰め込みました」的デザインでは、誰がどうカスタマイズしても厳かったりします。楽天市場とか、アフィリエイターが作ったみたいなごちゃごちゃしたデザインになってしまいますね。

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中田俊行

1982年大阪生まれ。株式会社デザインプラスという会社を経営しています。
WordPressテーマTCDを運営したり、ブログやメルマガを書いたりしてます。

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