売りたい < 一番最高なものを作りたい

  1. 商品力
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私たちは商品をつくる時、「売れる」ことよりも「一番最高なものを作りたい」意識がどうしても先にあるわけです。こんなことが出来たら革新的だとか面白いとか驚くだろうとかですね。そういう自分たちの胸を踊らせるアイデアがすべての商品の開発動機になっている。

でも、「売れなくていいや」と考えてるわけではなく、「売れたい」わけです。だから、そこに力も尽くすし、意識もやる。一方で一番最高と思えるものを作れれば、売れなくても仕方ないという割切りもどこかで持っている。この感覚は恐らくTCDの開発に携わるクリエイターたちとは共有できているし、それが僕らの1つの楽しみになっている。

言ってみれば、子供たちがレゴ遊びで「こんな凄いの作ったぞー!」「すげーだろ!?」という遊びを大人たちがビジネスのルールに従いながらやっているのに近いかもしれません。私たちにとっては社会(ここで言う社会とはウェブ業界)を変える壮大な遊びなのです。

最高なものなら、売れないと分かっていてもつくる

現時点でTCDテーマは67作品をリリースしていますが、実際あんまり売れなかった商品もあります。例えば、4年ほど前にリリースした「PHOTEK」というテーマ。これは最初から売れないだろうなと思って作りました。あえてニーズの薄いターゲティングを設定して制作した商品だったわけですが、当時ウェブ業界の中でもTCDがさほど認知されていなかった時代でしたから、なおのこと反骨心むき出しだったというか、エッヂを利かしていったわけです。

一方、いい意味で裏切られるケースもある。ランディングページを構築するWordPressテーマ「OOPS!」は、当時では海外や国内でも一部の先鋭的な企業でしか採用されていなかったタイプのLPです。当時いわゆるランディングページというのはペラページが主流だったんですが、ペラページはアクセスの流入元が制限される(広告に依存せざるをえない)、信頼性が低いといった課題点が残るわけです。もっと根本的なことを言うと、ペラページはダサいんですよ。もちろん制作コストが安いといったメリットもあります。でも私たちは楔を打つ形で、これでしょ!という問題提起をしました。ニーズが最初からあるわけではないので売れないだろうと思ってましたが、結果としては爆発的なヒットとなりました。

どの製品開発にも共通しているのが、「これが一番最高やろ!」というメンタリティ・自信です。開発のあらゆる工程にそのメンタリティが注入されることで、そのメンタリティに相応しい商品が出来上がる。単なるポーズでやっているだけでは、良い商品は出来上がらないですね。

売れる商品の本質

売れる商品とはどういうものか。本質的な話をします。

世の中には奇をてらったものが時折、というか割とよく目にするわけです。奇をてらっただけで中身は特に他とあんまり変わらない商品ですね。そして、そういうものが注目を集め、一時的に売れることがある。でも、古今東西そういうものは息が長く続かない。周辺で栄枯盛衰が慌ただしく繰り広げられているのはそういう理由からです。

なぜ、奇をてらったものが生まれるのか。それは競争をしているからです。同業他社と同じ土俵で戦っているから少しでも出し抜くために奇をてらったことをやるしかない。視点が周りと同じ、つまり周りに合わせて少しでも上を、というメンタルを無意識的に持たされているのです。一度これに味をしめると、新奇なことをやり続けないと堕ちていく無限ループにハマる。

でも、商売の本質は、他がどうとかではありません。目の前のお客さんに価値を提供して儲けてもらうことです。BtoCであれば満足してもらうといったものになります。

だから、シンプルにより多くの価値を提供することに尽きるわけです。例えば、価格の2倍の価値が提供できるようになったら次は5倍、10倍と、そういう形でどんどん提供できる価値を上げていくのです。自分たちのつくる楽しみを燃焼させることが価値の向上に自ずと繋がっていく。TCDが2010年にリリースしてから現在まで成長を続けてこれたのは、そういうサイクルを保ち続けたからだと思います。

追記:
2019/03/09 続き書きました。

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中田俊行

大阪生まれ。株式会社デザインプラス代表。WordPressテーマTCD・フォトストックサービス「マルシェ」シリーズなどを運営。

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