【オフィス不要論】オフィスを新しい広告として捉える

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弊社は創業以来ずっとリモートワークとフレックスタイム制の超絶なフリースタイルをやってきたため、オフィスがないんですよね。以前はオフィスを大阪市内に借りていたんですが、今はもはや「オフィス要らん」という結論に至っています。

理由は簡単です。

  1. 仕事の大半は個々人でやるものだから
  2. 人が集まると無駄な時間やコストが発生するから
  3. 賃料は無駄だから
  4. どんな素敵なオフィスでも快適とは言えない

一つずつ説明していきましょう。

仕事の大半は個々人でやるもの

サッカーや野球はみんなが一箇所に集まらないと出来ませんが、大半の仕事の業務は一箇所に集まらなくてもできます。メール返信もエクセルやパワポ作成も一人でできますし、デザインやプログラミングも個人でやるものです。打ち合わせや質問、情報共有もメールやチャットでできます。会って打ち合わせする場合でも採用面接でもカフェでやればいいですよね。

人が集まると無駄な時間やコストが発生する

人が集まると無駄な時間やコストが膨大に発生してしまいます。まず、移動コスト。全社員が毎日往復120分かけていたとすると、これは大きなロスです。会社と社員とで損失を負担し合うということです。また、人が集まると謎ルールが生まれやすい。例えば、上司に道やエレベーターを譲るとか、CCメールは役職順にするとか。人間関係の摩擦も塵も積もれば山となるわけです。

他にも朝礼や定例会議、膨大な社内資料の作成など、人が集まると生産性がないことをやっていても「仕事した気になってしまう」んですね。シンプルな業態を維持するなら、経営者もスタッフも不要な情報は極力遮断すべきです。そのために無意味に人が集まる環境は避けるべきなのです。

オフィスの賃料は無駄

オフィスの常駐スタッフの数が増えるほど、オフィスのサイズも大きくなります。これは決して小さくない出費です。もし賃料にかかっているコストを商品開発費に充てることができれば、それだけで競争力が増します。

全スタッフがリモートワークは無理でも、細かく業務をセグメントすることで常駐スタッフを減らすことはできます。「週に2日は出社してね」という形で部分的にやればいいのです。それだけでも常駐スタッフの数は半分とか下手すると1/10にすることも可能です。そうすると、賃料コストは大幅に減らすことができます。

ここに驚くべき賃料水準があります。

一般的に「家賃は限界利益(粗利益)に対して10~20%以内の範囲が適正である。(但し、起業時など人数が少ない時を想定)」、「1ヶ月の家賃は3日分の売上が適正。(売上の約9%~10%相当)」と言われています。

出典:オフィスの賃料を考える!売上に対する地代賃料の割合

聞くところによると、弊社と同水準の利益を残している企業だと毎月100-300万円程度を支払っているという話もあります。私からするとちょっと考えられない数字なんですよね。年間3600万円あったら、どれだけ広告を打てるか。

どんな素敵なオフィスでも快適とは言えない

最後の理由です。余裕のある企業では福利厚生の一環として、オフィスをオシャレにしたり、社内食堂を無料で開放したりといったことをやっています。だけど、これでどれだけ効用があるかという話です。条件を良くすることで離職率の軽減には繋がりますが、それ以上を期待することは難しいでしょう。

なぜか?いくら素敵なオフィスでも毎日通ってたら飽きるからです。しかも、定時に出社しなければいけないのならそれは強制です。強制している以上、どんな場所でも牢獄と同じです。

これが「いつでも好きなときに使っていいよ」とすれば、まったく見方が変わるんです。「たまには会社のオフィスも使ってみるか」「あそこだと集中できるし、みんなにも会えるし」みたいになって、自発的にオフィスに来る人が出てくる。もちろんそんな人は一部に限られますが、そこも重要なポイントなんですよ。

賃料を広告宣伝費として考える

新しいオフィスの形を考えると、やっぱり広告宣伝費という考え方に至るんですよね。

例えば、オフィスをカフェとして運営する。カフェは一般の人にも開放し、関係者は安く使えるようにする。カフェと自社商品の相性がいいなら物販スペースをつくったっていいし、相性が悪いならブランディングのための場としてつくってもいい。別にカフェじゃなくてもいいんです。アパレルでも民泊でもなんでも。机やコピー機を置く場にこだわる必要はないということです。

私個人的には、所ジョージさんの世田谷ベースなんて理想じゃないかと思っています。自分が楽しい場所、居心地の良い空間を徹底的に追求する。そこに共感する人が自然に集まると。関係者だけに限定しなくていい。お客さんもそうじゃない人も集まればいい。場を共有することで感覚を共有できる、それが今後の新しいカタチのオフィスになれば素敵だなと思っています。それってブランディングの観点から見ても十分理にかなった話なんですよね。

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中田俊行

大阪生まれ。株式会社デザインプラスという会社を経営しています。
WordPressテーマTCDを運営したり、ブログやメルマガを書いたりしてます。

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