(コスパ・タイパ主義批判)無駄の中にダイヤモンドは埋まっている。

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コストパフォーマンスやタイムパフォーマンスを重視する人は多いです。「コスパ主義は心を貧しくする」と言っている人の中でも、潜在的にコスパ・タイパ主義が根付いていたり顔を出したりするもの。時代の影響が大きく、仕方ない部分はあるでしょう。

ですから、「今からやる行為は無駄にならない」という確信を得てからでないと何かを始められない人は現代には多い

例えば、文章力をつけたいと思った人がいたとする。でも、本を乱読する、小説を読む、なんでもいいから書きまくる、という選択にはなかなか至らない。やりきれば、実際かなり有効な鍛え方の手段ですが、すぐに結果に結びついた実感が持てるものではなく、成果も容易に想像できないのもあって、そういった手段は響かない。

それよりも「読者を惹きつける記事タイトルの作り方7選」「読みにくい文章を劇的に変えて、スッと入ってくるテクニック15選」といったハウツー記事の方が圧倒的に響く。ネットの安易なハウツー記事に毒される。それはコスパ主義に他なりません。

だから、無駄の中にダイヤモンドが埋まっていることを多くの人は知らないまま、人生を終えることになる。

AppleのMac製品はフォントの美しさが他社製品より抜きん出ていました。それにってコアなファンがついてきた。そのきっかけとなったのは、スティーブ・ジョブズが大学でタイポグラフィーの美しさに魅了されたところにあります。その時はジョブズに将来仕事に繋げようという意識はありませんでした。ただ単純に魅了されてハマったという話です。

ジョブズが徹底したコスパ主義の人であれば、Macはこの世になかったでしょう。

この話に納得したコスパ主義の人は、とにかくいろんなところに興味を持ったり体験したら結果がついてくるんだなという受け取り方をします。この感性がまさにコスパ主義です。プログラムのようにゼロイチ思考で、その間の行動や思考がない。安易に答えと結びつけてしまう。

なぜ、コスパ・タイパ主義の人が安易に答えに結びつけてしまうかと言うと、楽しようというスタンスだからです。自分で思考し、それを行動に移したり、自分なりの答えを導きだそうとしない。要は面倒くさいんです。

バスケットが誰よりもうまくなりたいと思ったとする。その場合、まずは自分の思いついた練習方法を徹底してやってみる。なんでもいい。その中で、周りや師から学びつつ、自分のしてきた行動を省みて修正していける人は、ちゃんと自分に必要な練習方法にたどり着くものです。

行動して足掻ききった結果、自分の答えやスタイルに辿り着けるのです。言い換えれば、足掻かなければ答えは見つからない。

コスパ・タイパに毒されている人は、それができない。もっと安易に成果に結びつけたい。だから、どこまで言っても中身がない人になるという話になります。

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中田俊行

1982年大阪生まれ。株式会社デザインプラスという会社を経営しています。
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