リモートワークのメリット(企業側)

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新型コロナウィルスで様々なイベントが中止される中、リモートワーク(テレワーク)を採用する企業も続々と出てきましたね。GMOや電通といった大企業が全社員在宅勤務としたり、ここに来て働き方の更新時期に来ているように思います。

ところで当社は創業以来ずっとリモートワーク&フレックスタイム制を採用してきました。もう10年以上の話です。なぜかリモートワークというと、私が決まった時間に出勤したくないからです。朝起きるのが苦手なので。

当時はリモートワークを採用している企業なんて周りにありませんでしたし、カタカタ用語として「リモートワーク(テレワーク)」という言葉があったかすら危ういです。英語ではあったでしょうけど、日本では「在宅勤務」と呼んでました。サブスクリプションと月額課金のようなものですね。意味は同じです。

今、コロナの影響で在宅勤務が増えているようですけど、やってみて感触を掴む企業は増えてくると思います。リモートワークは雇用者・被雇用者の双方にとってwinwinな勤務形態だからです。

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ホワイトカラーはリモートワークが可能

弊社のような小さな会社だからリモートワークは可能だが組織の規模が大きいと難しいと思っている経営者は多いんですが、そんなことはないんですよね。Amazonのカスタマーサポートは在宅勤務ですし、むしろネットワークが発達した現代でオフィス勤務に固執するほうが時代遅れです。

ルートセールスの営業マンが家から顧客の会社へ直接向かっても良いのです。一度会社に出社する意味はありません。朝礼や資料の準備が必要?本当にその業務は必要でしょうか。朝礼や会議が本当に生産性アップに繋がっているのか、場所を問わずできる業務はないか。突き詰めて考えると、オフィスにこだわる必要性が揺らぐのは言うまでもありません。

無駄なコストが減る

私が昔から感じていることですが、会社はオフィスにコストを使いすぎなんですよね。オフィスだけではありません。人がオフィスに集うことによって必要となるコストが他にもあります。例えば、デスクや電話、コピー機などですね。社用車を何十台も抱えるところだと、都心の駐車場代も大きな無駄です。リモートワークにすれば、社員の家の近所に借りることでコストをカットできます(社員はたいてい郊外に住んでいるので)。

こうした高コスト体質が競争力を落とします。必要のないコストを削減することで、商品開発や広告などもっとお金を回すべきところに回せるわけですね。

無駄な作業が減る

人が集うことで削減できるものは金銭的コストだけではありません。無駄な時間や作業も削減できます。例えば、朝礼や定例会議ですね。大企業なら会議のための会議(リハーサル)があるところもあると聞きますが、本当にそういうのってなくしたいですよね。言い方は悪いですが、ぬるま湯に人が集まるとおかしな謎ルールが増えていくのです。そうするとプレゼン仕上げのパワーポイント社内資料を作成するのに時間を割く人が増えたりと、顧客や社会に対して何ら価値を生み出さない業務が増えていくんです。

人が集まらないことで経営陣やマネジメント側の人たちはもっと生産性にスポットをあてたことを考えられるようになる。少なくとも今よりは。リモートワークは会社の人と会わない分、余計な情報が入ってこない。ゆえに生産性という数字に注目せざるを得ないのです。

スリムな組織になる

リモートワークにすると、無駄な作業が減ることに加え、社員の要不要がはっきりと見えてきます。社員が納品した仕事とそれがもたらす結果が透明化されやすいわけです。言ってみれば、今までは会社に出社してタイムカードを押していれば仕事をした風に装えたのが、そうはいかなくなるのです。

弊社でもそうですが、優劣が1:10,1:20くらいの差でつきます。支払う報酬に見合った価値が納品されているのかどうかの判別が付きやすいわけです。自ずと企業に残る内部の人はブレーン的な存在ばかりになり、その他はアウトソーシング(もしくは機械化)するという流れにいきます。

Appleはスマホをつくる会社というイメージがありますが、実態はマーケティング会社です。ナイキも靴をつくっているイメージがありますが、社内でやっていることはデザインと企画で、これもマーケティングをやっているわけです。ブレーン、もしくはそれを直接支える人たちで中の人が埋め尽くされ、それ以外の調整役の人たちは必要なくなるのです。

超優秀な人材に高い報酬を払える

GoogleやAmazonなどの高収益企業に国内の優秀な人材が流れがちなのは、単純に給料が高いからですよね。Googleなら2000万円もらえるのに国内企業なら1000万円しかもらえないというくらいの差がある。そうするとGoogleに行くのが普通です。

人材に高い報酬を支払うにはまず売上がないといけませんが、それを作っていくための原資として高コスト体質からの脱却は必要不可欠です。そのきっかけとしてリモートワークがあります。全スタッフを常時リモートワークにする必要はないかもしれませんが、一部取り入れていくことで無駄を減らしていく。一人当たりの生産性にスポットを当てることで、売上を上げるための開発費や広告にコストを割き、その結果売上が上がれば、優秀な人材には高い報酬を支払えます。

採用が効率的になる

良い人材を採用するにはまず応募の母数を増やすことが不可欠です。その点、リモートワークは人気の働き方なので多くの応募者が集まります。弊社でも100名集まれば良い方とされる求人媒体で我々のような小さな会社に700名以上の応募者が来たことで求人媒体側の担当者が驚いていました。それだけリモートワークは求職者、転職希望者にとって人気が高い働き方なのです。

これから大企業がリモートワークを採用していくと、その効用も小さくなるかもしれませんが、私はそれで良いと思っています。リモートワークが浸透して一人ひとりの生産性がアップする方が社会全体にとってプラスだからです。

まとめ

コロナウィルスでリモートワークを採用する流れが来ているため、今後働き方の多様化が訪れることでしょう。ただ、それでも遅すぎる感があります。これほどメリットのある働き方なのに時期が遅れたのは、それだけ日本が遅れているということです。だから、今回リモートワークを採用した大企業が最適解を選べるとも言い難いので、もし採用するとしてもそれらを参考にしないほうが良いでしょうね。

自分たちで取り入れてみて、効率の良い方法を探っていくのがベストだと思います。もっと先を見ておいた方が良いと思います。当ブログではそういった情報を発信していますので、よろしければご参考ください。

追記

2020/03/04追記:
こんな記事が出ていました。紙書類や押印も含め、不要な業務をなくす機会とするためにリモートワークをやるんですよ。今までと同じことをやってちゃダメですよね。

「テレワーク経験者の64.2%が、紙書類の確認や押印などでやむなく出社した経験がある」――アドビ システムズは3月4日、テレワークに関するこんな調査結果を発表した。

出典:テレワークの限界? 経験者の6割が「紙書類の確認・押印のために出社」

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中田俊行

1982年大阪生まれ。株式会社デザインプラスという会社を経営しています。
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