商品の細部までこだわりすぎることは悪か?

  1. 商品力
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「細部までこだわった商品」と聞くと、聞こえが良いですよね。

またゲームの話になりますが、ドラゴンクエストの堀井雄二氏は村人の会話までチェックするそうです。こんなのスタッフに任せていればいいだろうと思うかもしれませんが、物語の整合性を保つためには必要なことなのだろうと思います。

ただ、細部にこだわると言ってもバランスは重要なのです。例えば、ファイナルファンタジー15では美しいグラフィックがウリとなっているわけですが、石ころや水の波紋、料理に至るまで美しさを追求している。まぁここまでは良いでしょう。しかし、問題は骨となるストーリーが疎かになってしまったことでした。製作陣は疎かにした自覚すらないのだと思いますが、確かに中身が薄い。キャラクターの人間性も薄っぺらくて、全体に深みがない。

モノづくりにおいて、細部にこだわるのは決して非難されることではありません。しかし、それは核(コア)があってこそです。コアを成立させるために細部にこだわる。村人の会話もチェックする。順序が逆なんですね。

ただここで思うのは、何が核(コア)となるのか分からないクリエイターが増えているんだろうなということです。伝えたいことがない。作品を通して伝えたいことがないから表面ばかり取り繕おうとする。それで作者は「細部までこだわった商品」ということで酔ってしまう。

そして、さらに思うことは無能なクリエイターが増えているのは遊んでないからでしょうね。遊びという自由なフィールドで得られる経験値が圧倒的に少ないから、世の中や人間に対する理解も狭くなる。狭い視界でしか思考できないから、何かをやろうとすると自己陶酔したようなものしかつくれない。誰も魅了しないモノが生まれてしまう。

特に若い人は遊ぶべきです。自由なフィールドで振り切ったことをやってみる。それを繰り返して世の中からの有り難いフィードバックを得る。それは自分を知ることに繋がるんです。ただ、最初から小さくまとまろうとしているから、もう勝負ありなんですけどね。

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中田俊行

1982年大阪生まれ。2007年に独立、会社を2社経営。
WordPressテーマTCD・フォトストックサービス「マルシェ」シリーズなどを運営。

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