お金が欲しいと言えない大人が増えている

  1. お金
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お金って大切なものですよね。これって小学生でも分かることだと思うんですよ。子供にお年玉をあげると、すぐに中身を確認したりして飛び跳ねて喜ぶわけです。試しに「お金好きなの?」って聞いてみると、「大、大、大好物!」なんて淀みのない声で返ってきたりして。で、「なんで?」って聞くと、「欲しいもの買えるもん」だって。清々しいですね。

お金とはそういう単純な話で、好きなものが買える、やりたいことができるということに直結している。自分の欲求を満たすことができる。心を潤わせてくれるツールでもある。最低限の生活をするのでもお金がなければ成立しません。だから、お金は生きていく上で現実的にかなりの比重を占めるものだし、それゆえに現代の社会システムでは人はお金を欲するんです。その証拠として、みんな有名人の収入や資産の話が好きだし、書店でもネットでもお金の情報がもっともたくさん出ている。

でも、不思議なことに「お金が好き」「お金が欲しい」ってはっきり言える大人って少ないわけです。どこの年齢を境にそうなってしまうのか分かりませんが、社会人だったら若い子でも「お金じゃないんです」とか「お金よりも大切なものがあるので」と浮いた言葉を使うようになる。「浮いた」と表現したのは現実離れした言葉だからです。で、これが不幸を生み出していると私は思うんですね。

現実にはお金が必要、というか自分の行動や精神に大きく影響しているものなのに、「そんなことはない」と言い聞かせて生きている。それは自分に嘘をついているとも言える。正直に生きていないのです。

自分に嘘をつく人は無意識の内に他人にも嘘をついてしまいます。なぜ無意識かと言うと、自分では常識と照らし合わせた美談を語っているつもりで、魂の声をそのまま発しているわけではないことに気付いていないからです。で、問題なのはそういう人ほど綺麗なお金の稼ぎ方や自らを解放させた生き方ができないことです。

先ほどの子供を例に取ると、お年玉を上げたのに「お金は大切なものじゃないのでいりません」とか言い出す子供だったらどうでしょう。単純に気持ち悪いですね。この世界を素直な心で見ているのかどうかがお金に対する価値観でわかるということでもあるわけです。自分の魂が求めていることは実はシンプルなことだったりするわけですが、正直になれないことで物事を複雑にし、日々迷える人が生まれているわけです。

追記:続きを書きました。

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中田俊行

1982年大阪生まれ。株式会社デザインプラスという会社を経営しています。
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