東京に住むとお金がかかる理由

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東京に住むと一番お金がかかるものは「見栄」です。

本当は青山に住み続けたかった。でも、子供がもうすぐ産まれるんだ。環境を考えるなら目黒も悪くないと思うようにしよう。と言ったって、築古物件に住むわけにはいかず、そこそこのマンションは選びたい。そうすると安くはない。80平米、駅徒歩13分、家賃40万というところだ。夫婦共働きで年収1500万あるから問題はないはずだ。

子供が産まれた。妻は3ヶ月の育休後、職場復帰する。保育園を利用することになるんだが、収入に比例した負担額なのでまぁまぁ高い。送り迎えはどうするか。周り高級車だしな。このままタクシーを使う手もあるけど、それはそれでどうなのか。自転車じゃ格好つかないから、いっそ車デビューするか?車詳しくないけど。独身の頃はシェアカーで良い、所有するやつは馬鹿だと思ってたからな。よし、ポルシェだ。リースで。

妻がママ友会ランチで、家事代行アプリの話を聞いてきた。「共働きならみんな使ってるよ」と言われたそうな。妻もその気になっている。まぁうちも家政婦呼べるくらい稼ぎはある。ケチってると思われたくないから時々利用する。話題にもなるしな。

また妻がランチ会で余計な話を聞いてきた。今度はAちゃんのママとインターナショナルスクールの見学会に行くらしい。すでに0才児でも入れる英会話フィットネスに通ってるのに。幼稚園は私学でないと目黒に引っ越した意味がない?早期教育で子供の将来が決まる?いや、その前に金が大丈夫か心配だ。確かAちゃんのパパはサラリーマンだったよな。道玄坂にある某IT企業。厳しいだろ。うちもだ。

Bちゃんのママがタワマンを買うそうだ。Cくんのママも来年隣の県に一軒家を買う予定らしい。うちも賃貸のままだと格好つかないよな。でも、貯金あんまりないんだよな。やりたくないけど、投資信託解約して頭金に回すか。妻はいくら出してくれるかな。

東京ってお金がかかる街なんだな。年収1500万あるのに税金や社会保障で引かれて手残りは約1000万だ。そこに家賃、車のリース、ガソリン、駐車場、通信費、光熱費、保険料、保育費、各種サブスクなどの固定費を差し引くと月35万残らない。妻のランチ会やランチ会に持っていくために必要な衣類、ブランド代、美容費もスポットでかかる。俺も飲み代、タクシー代、服代などいろいろ入り用だ。積立投資も少なくとも5万は回したい。

そうすると、生活費はかつかつ。だから、我が家はサラダ油はもっとも安いものを使っている。調味料、野菜も最安だ。牛肉や果物はなるべく買わない。シャンプーも298円だ。でも、人が来た時はイソップのハンドソープをさりげに置いておく。いいんだよ。東京で生きてくためには必要なんだから。

田舎に帰ればって?無理無理。役場とか畑仕事しかないし。帰ったらそれこそ都落ちって馬鹿にされるよ。

何のために働いているのか。何のために生きているのか。
という話ですね。

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中田俊行

大阪生まれ。株式会社デザインプラスという会社を経営しています。
WordPressテーマTCDを運営したり、ブログやメルマガを書いたりしてます。

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