自社ECの強化がいかに大事かがわかるニュース

  1. ウェブメディア
  2. 957 view

こういうニュースを見ると、いかに自社サイトの強化が企業の生存に深く関わっているかがわかります。

・ついに始まる?アパレル「ゾゾ離れ」の現実味
https://toyokeizai.net/articles/-/258612
・ライトオンがゾゾ撤退へ EC事業の大半を占めるもZOZOARIGATOに反発
https://www.wwdjapan.com/788339

オンワードがZOZOTOWN退店を決断できた理由は、自社ECの強化策に成功していたからです。もし、ZOZOTOWN抜きにECビジネスが成立しないほどの依存状況であれば、方針がどれほど相容れなくても退店の決断は下せなかったはずです。

・オンワードHDのEC売上高が203億円を達成 SC向けの新ブランドを今秋スタート
https://www.wwdjapan.com/597630

アパレル企業はZOZOTOWNへの出店は時代の流れだと捉えられているフシがありますが、そうではないわけです。これは単純にプラットフォームとコンテンツホルダーの力関係の問題なわけです。コンテンツホルダー側が軒並みウェブマーケティングの感覚に乏しければ、プラットフォームは力を増す。ただそれだけです。

プラットフォーム側に力が集中すれば、当然プラットフォーム側の優位にビジネスが進んでいくことになる。例えば、手数料を上げても文句を言えない、とかね。売上を上げるほど搾取され、さらにプラットフォームはぶくぶくと膨れ上がっていくという、コンテンツの制作側は規模縮小を余儀なくさせる、まさに生き地獄のような悪循環が続くわけです。

逆にコンテンツホルダーが強い業界ではプラットフォームは成立しない。WordPressテーマの業界であれば、英語圏だと「ThemeForest」というプラットフォームの一強状態でそこに商品の出品が集中する流れがあります。集中していることが集中度をより強化し、一極集中状態となっているわけです。

でも、日本ではどうなっているかというと、ご存知の通り国産のプラットフォームはありません。いや、一応存在はするんですが、TCDを筆頭に有力なWordPressテーマ販売会社が参加しなかったのでほとんど機能していないわけです。こうしてプラットフォームからの搾取を拒否することで、コンテンツホルダーは力を養うことができる。よりよい商品を開発する為にコストをかけられる状態が作れるわけです。

こうしてみると分かる通り、プラットフォームの支配が及ぶ範囲は「一業界」というよりも、「力関係」です。

では、プラットフォームの支配から逃れるにはどうすればいいか。プラットフォームができないことをやればいいんです。彼らの強みは商品を一つの場所に集約させることで生まれる「利便性」です。ユーザーにとってはその利便性が比較検討しやすかったり、ポイントがどの店でも使用できたりと魅力的ではあるのですが、裏を返せばそれ以外のメリットはさほどないのです。

プラットフォームに出来ないことはたくさんあります。まず、専門領域に及ぶ細やかな情報発信です。プラットフォームは大枠での情報発信しかできないのに対し、コンテンツホルダーは彼らが行き届かない細やかな情報を発信できます。それによってファン化させることができる。

もう一つは、比較検討できないレベルの商品をつくることです。アップルはプラットフォームでもありますが、コンテンツホルダーの側面もあります。iPhoneにおいては、価格やスペックでは比較させないほど、ユーザーへの訴求力が強いわけです。だから、横一列で並べられることはない(最近は状況が変わりつつあるかもですが)。これについては「商品・サービスは素人に認められるだけでは弱い」に詳しく書きましたのでご参考ください。

他にも圧倒的な制作の実績や事例を提示したり、アフィリエイターを使って口コミを広げたり、自社メディアで集客したり、メルマガやSNSでリピート率アップを図ったりと色々できることはあります。要はリアルビジネスでやっていたことと同じ効能のマーケティングをウェブに移行していけばいいわけです。

コンテンツホルダーが生き残るためにはプラットフォームに依存しない自主独立の構えが必要ですね。そして、これを実行するには今からでも遅くはありません。

TCDシリーズの原点とも言える
WordPressテーマ「BlogPress」を無料で公開

WordPressテーマをゲットする
中田俊行

1982年大阪生まれ。2007年に独立、会社を2社経営。
WordPressテーマTCD・フォトストックサービス「マルシェ」シリーズなどを運営。

記事一覧

関連記事