「信用を得るために借金しよう」という教えについて

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自分より年配の経営者からは様々な教訓が得られます。遊び方や仕事・家族への向き合い方など、自分の価値観を広げてくれる良き存在です。

ですが、こと経営に関しては、古いと感じることもたびたびあるのは事実。例えばその1つに「信用を上げるために、借金をした方がいい」というもの。手元資金があったとしても、銀行からの信用を上げるためにあえて借金せよ、という教えです。

その理由は、ちゃんと返済していれば、いざという時に借りることができるということが1つ。2つ目は、手元に資金を置いておけば、いざまとまったお金が必要になったときでも対処できるからというもの。

でも、今は古いですよね。「経営=借金」が一本の線でつながっていることが古いのです。

高度経済成長を生き抜いてきた彼ら、もしくは彼らの元で育った経営者たちには、まだ前時代の感覚を持っています。経済は拡張するもの、事業拡大が善という前提で生まれた処世術です。

そういう前提が今も有効なら、借金してまで事業を運営することは理にかなっています。ですが、その前提は少なくとも30年前には終わっています。今は「小さく産む」ことが新しい時代の処世術なんですね。だから、無理に借金するメリットはないと。まぁ、大きな目標があって、「成し遂げるためにどうしてもお金が必要」とかであれば話が別ですが。

事業を借金によって興されるべきものという常識は、非常識になっていることは心得ておきたいところです。

でも、未だ「信用を得るためにお金を借りよう」と仰る経営者って多いですよね。飲食とか美容業界に特に多い気がします。私の世代でも言う人が普通にいますから。業界にもよるんでしょうね。

確かに飲食業は初期コストがかかる割に、回収スピードが遅い。借金とは繋がりが深い業界かもしれません。でも、今は必ずしもテナント借りて内装もバチバチにやったりする必要はなく、初期投資が少ないやり方で開業させる方法も出てきています。日替りの場所貸し飲食店舗だったりフェスなどでまずは固定ファンを醸成するところからスタートして資金を貯めていく。同時にSNSやWebサイトなど、Web周りも整備していく。そういうやり方もありじゃないでしょうか。美容業界でも同じですね。

よりミニマムに活動し、必要に応じて変化していく。大きく拡大した人もまずは小さく産んでから大きく育てる。

そういう時代においては、金融機関の信用を上げるために借金するという教訓は時代に合ってないと言えます。

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中田俊行

1982年大阪生まれ。株式会社デザインプラスという会社を経営しています。
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