コロナ関連倒産ニュースはまだ序章に過ぎない

  1. 世の中
  2. 213 view
コロナ関連倒産のニュースが毎日のように流れてくるようになりました。しかし、これらは序章に過ぎないと私は考えています。なぜなら、東京商工リサーチの発表を見ても、今倒産している企業はコロナ前から業績が悪かったところばかりだからです。すでに業績赤字で資金繰りに困っていたところで、コロナによって再建不可を突きつけられたと。つまりいずれ倒産する運命にあったところが少し早まったに過ぎないのです。これを私は「諦め(あきらめ)倒産」と呼んでいます。

・「新型コロナウイルス」関連倒産状況【4月21日17:00 現在】 : 東京商工リサーチ
https://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20200421_03.html

3月4月は「諦め倒産」が大半を占めていました。5月も半ばくらいまでは続くでしょう。しかし、おそらく6月頃からフェーズが変わってくると思われます。コロナ前は業績が安定していた企業の倒産事例が増えてくるのです。

また、業種の幅も広がります。3月4月は観光と飲食の倒産が多かったですが、これからは小売、製造、建設が本格的に危うくなってくる。この流れが加速するにつれ、金融が不安定化していきますので、年内に地方銀行の破綻・吸収合併も起きるかもしれませんね。

それとすべての企業が東京商工リサーチや帝国データバンクに登録しているわけではありません。小さな商店や飲食店は登録してないところも多い。だから、正確な倒産件数や傾向は分からない。今明らかになっている情報だけではコロナの経済的影響が正確にはつかめないのです。だから、多くのメディアでは経済へのダメージを過小評価する傾向もあると思います。これは仕方ありません。まだ明らかになっていないのですから。

今この状況が最悪だと思ったら、序章に過ぎなかったということにならないことを心から祈りますね。厳しいとは思いますが、5月7日から経済活動が再開されることを願います。ただ、今の自粛ムードが国民の中で加熱している空気感を見ると、どうやら収束の日もまだ遠い。コロナ恐慌の火蓋が切られる可能性は極めて高いと考えます。

WordPressテーマ「GLUE」を無料プレゼント

ダウンロード
中田俊行

大阪生まれ。株式会社デザインプラスという会社を経営しています。
WordPressテーマTCDを運営したり、ブログやメルマガを書いたりしてます。

記事一覧

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

関連記事

誰かが作った道を盲目的に進むのはリスク

大学生になって就活する。このみんなが進む道に対して、疑問を持つ人は少ないです。リスクも低いと思い込んでいる。というか、みんな同じという点で「安心したい」という心理ですね。…

これから生き残る人、消えゆく人

世の中の捉え方は人によって様々で、これからも金融膨張を前提とした社会は繁栄をするし、S&P500は未来永劫上がり続けると考える人もいる。一方で、これまで江戸から明治、現代…

ハウスメーカーの建てた家はオモチャの家

ハウスメーカーが建てた建売・注文住宅は飽きが早い。なぜなら、住む人訪れる人の心地よさ、景観として見たときに人がどう感じるかの感覚的要素が抜け落ちているからです。ただ機能が…