キュレーションメディアのパクリ問題はまだ終わってない件

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何年か前にDeNAが運営するキュレーションメディア「WELQ」の記事パクリ問題がありました。結果、あの問題によって何が変わったかというと、DeNAが「WELQ」が閉鎖してキュレーションメディア事業から撤退しただけで、業界的には実質何も変わっていないわけです。現在も運営を続けているキュレーションメディアはもちろん、新しくできたメディアも含め、パクリ記事しかないという状況は変わっていない。私達が何かを調べる時に辿り着く情報は常に二次的、三次的情報なのです。

広範囲に及ぶキュレーションメディアのパクリ問題

このパクリ問題は暮らし、趣味、旅行、ファッション、ビジネス、芸能など広範囲に及びます。特に旅行などが分かりやすいですが、実際に自分で観光地に行かなくても想像で書けてしまう記事ばかりが並んでいます。実際に自分の目で見て、自分の感性で語れる有力なライターなど一人も抱えていないのです。だから、ネット上にある情報をパッチワークのように継ぎ接ぎして作られたものがほとんど。間違った情報も普通にあるし、内容はどこも同じでありきたりです。

旅系のメディアに限らず、Google検索から辿り着く大半の記事はどこかオリジナルからパクられた記事であり、パクられた記事をさらにパクる連鎖が起きているので、何が本当の情報なのか分からなくなっている。ほとんど情報の正確性が当てにならないのが現状なわけです。

この問題の根源にあるものは、メディアの運営側の意識とライター側の意識です。彼らは盗作に対して、罪悪感どころか、むしろ有効なSEOテクニックであり、ライティングスキルであるとポジティブに考えているところです。

これって実際のところ、何にも生み出してないわけですよ。単に複数の他ページから文言を拾ってきて、コピーチェックに引っかからない程度にリライトし、構成の順番を少し入れ替えたりして、著作権法で訴えられない程度に内容を変更するだけなのです。何の価値も生み出してない。だから、みんな同じ内容なのです。ですけど、数打てば当たる発想なので、1ページの分量とページ数の積み増しをひたすらやっていくことで、一部のメディアは結果的にSEO面で成功している。そうした結果があるため、彼らはよりこのパクリテクニックをポジティブに捉えるわけです。

「金の亡者」は書きたいこと、やりたいことがない

ただ、そういう思考を持ってしまう根源的なところは、要するにそのメディアに対して、「感情」がないということなんですね。愛情はもちろんないし、おもしろい情報を届けたいとか、伝えたいことがあるわけでもない。単にお金が儲かるからやっているだけ。要するに「金の亡者」です。もちろん、お金は生きてく上で必要ですけど、それだけだとカオスになる。

ライター側も同じです。スキルを上げようとか、おもしろい記事を追求しようなどという気はさらさらない。いかに楽して文字量を積み増しして、たくさんお金をもらうかしか考えてない。彼らのスキルは人を引きつけるアイデアや文章ではなく、検索スキルと盗作パッチワークだけです。で、メディア側とライター側の金に囚われた意識がスパークして出来たのが、今のメディアではないでしょうか。

本来、自分に伝えたいことがあれば、どこかの記事と似ることなどありえないことです。なぜなら、人の思考には無数のバリエーションがあるからです。だから、切り口や結論は一見同じように見えても、読者が感じる読後感はそれぞれ違う。そこに著者の思想があるからです。けれども、盗作パッチワークで作られた記事は、構成も文体も変えているのに読後感がみんな同じなんですね。なぜか、そこに自分の筋(すじ)がないからです。すっからかんなのです。

GoogleのSEOを悪用したメディアに勝つ方法

では、どうすればSEOを悪用したメディアに勝つことができるのでしょうか。これにはある程度テクニック的な要素は必要ですが、それさえできていれば実に簡単です。

  • 1ページあたりのコンテンツボリュームを意識する
  • ページ数を意識する
  • 過去記事を活かすことを意識する
  • SNSからの流入も意識する
  • 他の自社媒体からの流入を意識する

私は正直なところ、テクニック的な話をするのが嫌いです。理由はいくつかありますが、1つは時代によって変わること。Google検索のアルゴリズムの傾向によって、どういうコンテンツが検索結果上位に上がりやすいかは変わってくるからです。ですが、普遍的な自分のやり方を貫いていれば、多少の変動はあれど、大きくマイナスになることはない。ありのままで勝負することができるわけです。

また、こうしたテクニック論に傾くと、たいていは中身が疎かになることが多い。実際、SEOやマーケティングばかりを騙る人はテクニックばかりで、自分の感性で記事を書ける人は少ない。常にネット上や書籍からの受け売り情報しか出せないのです。そうした記事はやっぱり何も生まないので、つまらない。そういう記事ばかりになるのが嫌なので、テクニック的なことが分かっていてもあまり言わないようにしているわけです。

ただ、こうしたテクニックを駆使しつつも、自分の感性を信じて、伝えたいことを書く。これをやっていれば、GoogleのSEOを悪用したパクリメディアに負けることなどないということです。

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中田俊行

1982年大阪生まれ。2007年に独立、会社を2社経営。
WordPressテーマTCD・フォトストックサービス「マルシェ」シリーズなどを運営。

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