剣道の達人は剣が身体の一部になっています。
まるで、剣の先にまで神経が生えているように、剣で感じ、剣を操ります。
もはや、道具を使っているという意識はなく、剣も含めて身体意識が形成されているのです。
なぜキーボード操作が重要なのか
思考のイメージ通りに道具を扱えることはどういうものを生み出すかに直結します。一言でいうと、生産性ですね。ゆえに奥が深い。
例えばこの記事を書く場合を想像してください。思考とタイピングの2つの別動作を同時並行でやっているわけです。思考のスピードにタイピングが追いつかなければ、”再び思考する”という重複動作が生じます。これは文章をたくさん書いてきた人にしかわからないことですが、重複動作は記事執筆の生産量に大きく関わってきます。
例えば、こういう思考が思いついたとします。
「今日は暖かくて気持ちが良い。外でピクニックして、ひなたぼっこしたら気持ちいいなぁ。いや、沖縄に行ってもおもしろいんじゃないか、今は人が少ないし、狙い目だ」
タイピングが追いつかないと、一度の思考ではここまでしか書けない。だから、そこで再思考が必要となる。
「今日は暖かくて気持ちが良い。外でピクニックしたい。」
最初に思考したイメージがタイピング作業との同時並行によりぼやけてしまうので、再びイメージを呼び起こす動作を必要とする。具体的にいうと、再思考する一瞬、キーボード操作が止まるんですね。タイピング速度がついてこれないことで思考の断絶回数が増えれば、何度も同じ動作を繰り返すことになる。この繰り返しは結構疲れるんです。
重複動作は、スピード・品質・精神的負荷に影響が出る。思考イメージの通りに道具を扱えれば負荷も小さく、精神的負荷の大きい創造性の高い仕事でも量をこなせるのです。
そう。キーボード操作は武道で言うところの「初伝は秘伝」。土台なのです。
マウスの往復ロスを減らそう
まず前提として、マウスやトラックバックの操作は非効率です。指先をマウスに持っていき、クリック後にまたキーボードに戻す動作。たった数秒の往復ロスかもしれませんが、これがあるのとないのとでは全体の総量として大きな差になってきます。なので、マウスをなるべく使わなくて済む動作が効率的なのです。
では、どういう動作が効率的か。
ブラインドタッチ+ショートカットキー+予測変換を駆使し、スピード・正確性を極める。これが最強です。
なお、予測変換は正確性が高い「Google日本語」がおすすめです。必ず入れておきましょう。
・Google日本語
・Mac のキーボードショートカット – Apple サポート
・Windows のキーボード ショートカット – Windows Help
キーボード配置はカスタマイズしない方が良い
ちなみに、最初に紹介した記事ではキーボード配列のカスタマイズ例が紹介されています。最適な範囲でのカスタマイズはと良いと思いますが、大幅な改変は個人的にはおすすめしません。なぜなら、時代の変化についていけないからです。
その一例がスマートフォンの登場ですね。スマホは大画面化したことでアルファベット入力の優位性が上がりました。ボタンが大きくなったので、タイピングの正確性が上がったわけですね。元々フリック入力より圧倒的にタイピング速度に優れるアルファベット入力です。そう考えると、極力カスタマイズせずにアルファベット入力を身体に染み付かせた方が良いでしょう。
またiPadなどのタブレットの別売りキーボードにはファンクションキーが存在しないことも多いですよね。ファンクションキーは便利なものですが、習得するならショートカットキーです。
良い癖は意識しないと身につかない
キーボード操作が生産性に直結するのであれば、習得は早い方が良い。将来的な生産量を上げることになるからです。
ただ、こう言うとブラインドタッチは慣れれば誰でもできると思っている人がいます。確かにブラインドタッチ自体はできるかもしれません。ただ、効率的な動きは意識しければ身につきません。下手すると変な型が身についてしまいます。
どんなことにでも言えることですが、基本的に悪い癖はすぐ身につくけど、良い癖は意識しなければ身につきません。例えば、ショートカットキーの基本としてアプリケーションやタブ切り替えがありますが、慣れれば圧倒的にショートカットキーの方が早いのですが、これを使う人はなぜか少数派です。ショートカットキーを使おうとすると最初は面倒に感じるので、慣れる前に意識することをやめ、マウス操作にまた戻ってしまう。悪い癖はすぐ身につくけど、良い癖は身につかないのはそういうことです。
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