同じ業種、規模の店舗を運営している会社なのに、ことネットショップの売上に関しては一方が年商1億円、一方が年商1万円という例もある。似たような商品を出しているはずなのに、一体何が違うのか。
ネットショップはただ開設して商品を並べればいいわけではありません。ネットにはネットの集客があり、ブランディング方法があり、流儀がある。それを知らなければ、ネットショップはただ閑古鳥が鳴くばかりです。
売れないネットショップの特徴
ここで紹介する売れない「ネットショップの特徴」は、必要最低限を満たしてないサイトです。これらの課題を対策していくことで、少なくともまったく売れないネットショップからは脱却できます。
販売ページが弱い
販売ページの成約率(コンバージョン率・CVR)が低いと、いくらアクセスを誘導しても砂漠に水をまくようなもの。
アクセスがあるのに売れないのは、販売ページの弱さが原因の可能性が高いでしょう。下に販売ページの見直しチェックポイントを用意しました。
- 写真の精度は良いか
- 写真の枚数は足りているか
- ヘッドラインは魅力的か
- 素人が見ても伝わる平易な文章になっているか
- ベネフィットはあるか
- お客様の声、レビューは掲載しているか
上記は基本的なチェックポイントとなりますが、原因は他(商品力・価格・決済のUI等)にある可能性もあります。あらゆる可能性を考えて、精緻にテストしていくことをおすすめします。
商品点数が少ない
Amazonは商品点数が豊富だから人が集まります。「欲しいものがあるかも」という心理からです。
もちろん、Amazonのようなラインナップは無理としても、その分野に特化した商品を充実させることは優位性に繋がります。
余談ですが、「商品が1つしかない。あえて用意しない」。1つの商品の販売に特化したマーケティングを行う企業であれば、それは
商品に独自性がない
自社で開発している商品ではなく、日本全国どこでも取り扱っている商品をネットで販売するのは難しいです。価格競争にしかならないからです。輸入物ならともかく、国内で仕入れて売るというのはネット販売では向いていません。
自社開発の商品でも、強みがなければ、情報の波に呑み込まれてしまいます。
アバウトページがない
アバウトページは自己紹介です。どういうコンセプトで運営していて、どんな商品を取り扱っているかは、新規ユーザーにとって必要な情報です。
他にも会社概要、特定商取引法といったページも別で用意しましょう。
ブログがない
ネットショップはただ商品を並べているだけでは売れません。
ブログは集客の役割もありますが、ユーザーの読み物・教育としての役割もあります。あなたの商品をより引き立たせるハウツー情報を提供することで、ユーザーは商品を上手に活用する術を知ります。
ブログの記事数は多ければ良いわけではありません。しかし、なければ話になりません。記事数とSEOの関連性についてはこちらの記事で考察しています。
商品をただ並べてるだけで売れるのはインフルエンサーのネットショップだけですね。しかも、人気に左右されるので、売れたとしても短命です。
アクセスがない
上記のことをすべてやっているのに売れないのは、そもそもアクセスがないことが原因として考えられます。アクセス数が少ない要因は以下の3つが多いでしょう。
- 開設して間もない
- ブログコンテンツが少ない(SEOが弱い)
- 広告を出していない
集客の主軸となるのはSEOと広告です。SEOは成果が出るまで時間がかかりますが、一度軌道に乗れば強い。広告は即効性があるが、常に費用がかかります。どちらも長所・短所があるため、両軸でやっていくのが良いでしょう。
リピーターに定期配信をしていない
リピーターに定期的に情報発信していなければ、常に新規集客を続けなければいけません。
購入者に対しては、メルマガ、LINE、DMなどで役立つ情報、新商品、キャンペーンを定期的に情報発信していきましょう。
決済の仕様が悪い
決済周りの仕様が悪いとユーザーは購入を途中で諦めてしまう確率が上がります。
たとえば、以下のように使いづらい決済になっているネットショップは意外と少なくありません。
- 必須の入力項目が多い
- 入力済の内容がエラー後に消える
- 特定の条件でエラー(バグ)が出る
「1クリック購入」というのはアマゾンの大発明でもありますが、決済をできるだけ簡単かつ迷わせない仕様にすることはネットショップを成功させる上で、重要なことです。
客単価が低い
客単価が高くても成立している状態。これを最終的には目指していかなくてはいけません。まだあなたの商品の歴史が浅く、ブランド価値がなければ、単価の低い状態からスタートするしかありませんが、最終的には客単価を上げることを目標にしていくべきです。
- 定価を上げる
- 追加商品(クロスセル・アップセル)の導入
- リピーター向けに情報発信する
客単価を上げる方法はただ定価を上げる方法だけではありません。クロスセル・アップセルで客単価を上げていく手段も併用していきます。また、顧客に定期的に情報発信していくことで、LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)を上げていくことも重要な施策です。
年商1億円のネットショップ育成に現実的な手段
年商1億円規模のネットショップ・ECサイトを作り出すのは何も特別なことをする必要はありません。先ほどまでに解説してきた9つの対策を行うことで可能だからです。
- 販売ページの成約率を上げる
- 商品ラインナップの充実
- 商品の独自性・強み
- アバウトページなど必要ページを定期的に見直す
- ブログコンテンツの充実
- SEOと広告をやる
- リピーター向けの情報を発信
- 決済・ログイン周りのUI改善
- 客単価・LTVを上げる
あとは、これらの精度をどこまで高められるかです。結局、「解説を読んでわかった気になる」「少しコミットしてできたつもりになる」ことが一番つまらない結果で終わる要因です。知識として頭に入っていても、実現できているかは別です。
広告を出して、一度も利益が出なくても諦めない。コピーやキーワードを変えたり、商品ページを修正してみる。5万円出して2万円の利益が出たなら、次は20万円、さらには100万円200万円と上げていく。
このようにして試行錯誤を繰り返し、精度を上げていくことで自ずと年商1億円のネットショップは作り出すことは可能です。
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