コロナウィルスの自粛ムードは止められない

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2011年に起きた東北の震災の時、私は今と変わらずメルマガを発行していたわけですけど、当時は本当に自粛ムードがすごかった。読者さんからも同業者さんからも東北の人は大変なんだからメルマガ発行や広告は今すぐ休止すべきといったアドバイスを多数頂きました。もちろん、若かった私は一切休止しませんでしたが、あの頃世の中全体が非合理的な判断をする異様さを肌で感じたわけです。

最近はどうでしょうか。311の震災ほどではないですが、多方面で自粛を促すムードが流れています。そして、破綻した企業情報も表に出ている一部の情報だけでもこれだけ出てきています。

~「新型コロナウイルス」による初の経営破綻~ (株)冨士見荘
~北海道初、「新型コロナウイルス」関連倒産~ 北海道三富屋(株)
~西日本初の「新型コロナウイルス」関連倒産~ ルミナスクルーズ(株)
~「暖冬」「新型コロナウイルス」が経営を直撃、生活雑貨店aidecoを運営~ (株)愛織

自粛ムードが続くと、体力のない会社から倒産していくのが常です。そして、恐ろしいのはそこから小さな波が波及していくことです。1つ会社が倒産すれば、関連する企業の業績に影響するだけでなく、雇用されている者も職を失うことになる。そうして購買力が削がれ、波がどんどん大きくなり全体に不況という痛みが刻印される。

波が大きくなれば令和大恐慌も置きかねない。だから、この状況で自粛ムードを促すのはとても危険なことと言えます。ただ、こうは言っても何かが起これば、安易な意見が多数派になるのはもはや宿命のようなもので止められないとも思うんですね。

昔、社会の授業でオイルショックを習いましたよね。生産量も安定していてなくなるはずのないトイレットペーパーだったわけです。教科書に掲載されていた、トイレットペーパーに群がっているおばさんたちの写真を見て、「馬鹿だな」と私たちはきっと思ったはずなのです。ただ、この騒動は収束まで5ヶ月もかかっているんですよね。

同じ現象が目の前で起こっているわけですが、みんなデマだと分かっているのに止められないわけです。しかも、この現象は日本だけでなく、カナダ、アメリカ、オーストラリア、台湾、香港、シンガポールでも見られると言います。空気がいかに強力であるかを感じさせますね。馬鹿なことをしていると分かってはいても止められないのです。

だから、今後も何か大きなイベントが起これば必ず非合理な判断が世の中の空気となるのです。全体の流れは止めることができないんです。少なくともみんなが忘れ去るまでは。

だから、出来ることは自分個人だけでも冷静な判断をとることくらいだろうと思います。むしろ、自分にとって重要なのはそこだけなのかなとも思いますね。

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中田俊行

1982年大阪生まれ。株式会社デザインプラスという会社を経営しています。
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