ただのプログラムをAIと呼ぶ現象

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世の中的には「AIブーム」です。AIで何でもできる世の中が来ると思っている人も多い。

AIとは、厚生労働省のホームページによると次のように説明されています。

人工知能(AI:artificial intelligence)については、明確な定義は存在しないが、「大量の知識データに対して、
高度な推論を的確に行うことを目指したもの」(一般社団法人 人工知能学会設立趣意書からの抜粋)とされ
ている。

出典:AIの定義と開発経緯

入力条件からそのまま出力するのではなく、高度な推論が加わっていればOKということでしょうか。要するに思考できるロボットがAIということでしょう。あとは「高度」がどこまでを指すのかで、変わってきそうです。

思考するには、言語の意味を理解するとともに背景を知らなければいけません。今のAIは言語の意味は理解しておらず、記号として受け取っているに過ぎません。ChatGPTもそうです。統計・確率の高い文字列を繋げて、文章っぽくしているわけです。だから、人が何を求めているのかわかって回答しているわけではありません。

人が何を求めているかを理解するには、その背景を知る必要があります。たとえば、「お金の大事さ」を理解するには、私たちの生活だったり、国、社会、歴史との関わりだったりをおおまかにでもわかってないと、正確な意味での「お金の大事さ」なんてわかりません。わからない人(AI)が考える答えにどれだけ意味があるのでしょうか。ただ合理的にはじき出した計算に過ぎません。しかも計算可能な範囲内だけで。

というわけで、ドラえもんや鉄腕アトムのようなAIとは程遠いというか、まったく別物なんですね。世間で言われているAIは。

それどころか、「単なるプログラム」をAIと呼んでいることがほとんどだったりします。

ドラえもんのようなAIは、いつかはできるんだろうけど、今のところただのプログラムしか目にしていないので、生きてるうちに見ることはできないだろうなと思います。

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中田俊行

大阪生まれ。株式会社デザインプラスという会社を経営しています。
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