巷にある予約のとれないお店、行列のできるお店だったりというのは「飯が旨い」という商品力が影響していると思われがちですが、大部分はマーケティングの力だったりするわけです。観光地なんかではメインのストリートから外れた地元の人しか歩いてない道に本当に美味しい店があったりするわけですが、そういう店にはそれなりにお客は入っているものの行列で人だかりが起こっている状況はあまり見ないものです。
ビジネスを繁盛させるにはマーケティングの力が必要不可欠なんですね。ただ、マーケティングの力だけに頼っていると、相当マーケティングに長けて無いと長続きはしないものです。現に「予約が取れない名店」はわりと頻繁に潰れていますから。
飲食店で最近流行っているマーケティングの手法に席数を限定するというものがあります。会員のみが入れるようにして、超高価格帯にする。そうして十分にターゲットを絞った上で宣伝を打つわけです。そうすると、「予約が取れない高級料理店」という状況を意図的に生み出せる。そうするとお客はその希少価値ゆえに来店時に次の予約を取って帰るわけですね。
このサイクルを続けられるかどうかは、商品力があること、もしくは強力なマーケティング力を持っていることです。このどちらかが欠けていれば、途端にエンジンが回らなくなる。実際、こういうことは東京の飲食店を中心に起こっていて、客足が引いてきたらまた新しく「名店」を立ち上げるということを繰り返しているわけです。これはマーケティングの力に頼りすぎたがゆえに起きた残念な事例と言えます。
本来はマーケティングは事業のエンジンを回すためのものです。商品力が伴っていれば、大きな威力を発揮するものなのです。決して、人を騙すための手法ではないんですね。インターネットを使ったマーケティング力を鍛えることは未だ強力な手段ですが、同時に商品力も上げた方がいいでしょうね。
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