商品を作って売るだけが、経営ではなかった

経営

商品を作って売ること。
私は経営者として17年間、これしかやってきませんでした。

でも、それがいかに視野の狭い考え方だったかを気づかされたきっかけがあります。アクティビストファンドを運営する丸木強氏の著書、「モノ言う株主」の株式市場原論

この本はアクティビスト投資家の視点で、主に上場企業の経営陣に向けた内容です。だから、非上場のオーナー社長には直接関係ない話も多い。PBRなんて、私たち非上場のオーナー社長は気にしなくていいですからね。

ただ、この本の骨子である「資本効率の最大化」という考え方は、非上場企業の経営者でも少しは意識して損はない内容でした。

正直に言うと、この本を読んで「上場企業の経営者は絶対やりたくない(できない)」と私は思いました。内部留保を積み上げたり、余剰資金で株や不動産を買ったりするのは基本的にNG。常に資本を動かし、投資し続けなければいけない。要するに、ずっとアクセルベタ踏みの経営です。

でも、たまにはブレーキを踏んで、立ち止まって考えたい時期もある。そういう余白が許されないのは、しんどい。「経営者の仕事は商品を作って売ることだけではない」という視点を、見て見ぬふりをしてきました。

非上場企業でも、市場からはできなくても融資という形で資金調達はできます。利益を眠らせることなく投資に回し、足りなければ借りてでも前に進む。そういう姿勢には学ぶところがある。

しかも非上場なら、投資先の収益性が低くても文句は言われません。「儲かるからやる」ではなく、「やりたいからやる」で投資できる。ROEは悪くなるかもしれない。でも、資本が滞留していないなら、それは前に進んでいるということです。

私自身、これまで経営をしてきて、商品を作って売ることしかやってきませんでした。その結果、出た利益はそのまま銀行に眠ったままです。

「投資先がない」
ずっとそう思っていました。でも、これは経営者としては失格。起業家止まりです。

商品を作って売るのは、スタート地点に過ぎない。そこから生まれた資源をどう活用し、どう循環させ、どう未来につなげていくかを考える。それも経営者の仕事なんですよね。

大阪生まれ。株式会社デザインプラスという会社を経営しています。 WordPressテーマTCDを運営したり、ブログやメルマガを書いたりしてます。

関連記事