人と会うことはストレス

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どんな人と会うのでも、人と会うこと自体は必ずストレスになります。たとえそれが一緒にいて楽しい人、好きな人であってもです。つまり、ストレスはストレスでも自分にとって必要なストレスと不要なストレスがあるのです。

必要なストレスは、自分にとって色んなものをもたらします。学びであったり、感動であったり、気持ちよくなったり、変化のきっかけであったり、思考を深めるのに役立ったりと様々です。ストレスを「程よい緊張感」と言い換えると分かりやすいかもしれません。人との出会いや結びつきは人生を豊かにするものではあるのです。

ただ、すべての人間関係が人生を豊かにするわけではありません。人と会うことで悪いストレスとなって溜まることもあります。これは自分の人生にとって不要なストレスです。積み重ねると、人は病みます。なので、不要なストレスは避けることが必要です。

でも、どういうストレスが必要で不要かの判断は難しいところです。難しいというより多くの人は上手に判断できていないのではないでしょうか。なぜなら、多くの人が人間関係で悩んでいるからです。

人間関係での悩みを持ってしまう根源的な要因は、「条件」で人との関係性を決めているからです。

例えば、「この人といると得しそう」とか相手の社会的地位や権威を意識して、関係性をつくりがちな人ですね。分かりやすいところのイメージではいわゆる典型的な婚活女性ですが(全員がそうではないと言っておきます)、条件付けで人を見ることが自分の直感を鈍らせてしまっているわけです。条件というフィルターで人を見て関係性を築いていも、いずれその関係は破綻します。関係が解消されるだけなら良いですが、終わり方が気持ちよくなかったりするのも特徴です。条件で人を見ると、最終的に自分が傷つくことが多くなるでしょうね。

なので、必要・不要を見極めるのは、条件でも先入観でも知識でもなく、直感です。判断を頭ではなく、自分の直感に委ねるのです。「直感」というと、多くの人は不確かであやふやなものをイメージしがちですが、頭で考えた結論よりずっと迅速に、研ぎ澄まされた結論を私たちに教えてくれるものです。

ただ、直感が研ぎ澄まされている人と鈍い人がいます。なぜこの違いが生まれるか?それは先に述べた通り、直感が鈍い人は頭で考えているからです。幼少や若い頃から頭で考える癖がついてしまうと、なかなか抜けなくなるわけです。だから、自分の狭い領域での情報収集や経験、あるいは同じ部類の人からのアドバイスの中で、色んなことを判断してしまう。失敗はするし、その失敗が次に活かせないということになってしまうわけです。

一方で直感というのは決してあやふやなものではなく、自分が「こうしたい」という感情に基づいて動くものです。ですから、結果的に関係が終わってもそれは問題ない。自分がそうしたかったんだから。むしろ、そうして築かれた人間関係は後々人生に活きてくる。悪いことは何もないわけです。

なので、人との関係性を築くことは人生を豊かにするものですが、闇雲に会うのをやめたり、「条件」という色眼鏡を外すことが大切ですね。

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中田俊行

大阪生まれ。株式会社デザインプラスという会社を経営しています。
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